皆さんは、普段どのWebブラウザを使っているでしょうか。Webブラウザと言えばChromeかFirefoxと言う流れですがそれ以外にもたくさんのWebブラウザがあります。
またChromeやFirefoxの姉妹のようなブラウザも多く、使い勝手も申し分ありません。
それ以外にも、意外なマイナーブラウザも数多くあります。
今回は中学生の頃からWebブラウザの魅力に惹かれたブラウザおたくの筆者が各ブラウザについて解説をしていきます。
Chrome – Googleが開発するデファクトスタンダード

レンダリングエンジンはBlinkを採用。もともとBlinkはWebKitからフォークして作られたものなので同じくWebKitベースのブラウザであるSafariと親戚とも呼べるでしょう。JavaScript VMにはV8とと言う非常に高速な処理系が搭載されており、この処理系はNode.jsというサーバーサイドの処理系としても使われています。
Firefox – Webの世界に自由と公正さを

レンダリングエンジンはGeckoですがQunatumからは新たにRust言語で書かれたServoと言うレンダリングエンジンを一部組み込んでいます。またJavaScript VMはSpiderMonkeyというものでChromeのV8と同じく高速で動作します。Firefoxは様々なブラウザがChromeベースとなり一本化することを危惧しており独自の系統を維持しています。
Safari – Appleプラットフォームのデフォルト

SafariはmacOSやiOSのデフォルトブラウザです。macを持っていなくともiPhoneやiPadで使っている人も多いのではないでしょうか。
レンダリングエンジンはWebKitと言うKDEのKHTMLから派生したものを使っています。また、WebKitはChromeのBlinkのフォーク元であり、両者は親戚関係にあたります。JavaScript VMはJavaScript Coreを採用しておりiOSではポリシー上、全てのサードパティーブラウザがこのレンダリングエンジンとJavaScript VMを使用しています。
Opera – 古くも新しくもOperaの色

Operaは古くはPrestoと言う非常に高速なレンダリングエンジンを使用していましたが、2013年にChromeと同一のWebKitに変更をアナウンスしました。その後、ChromeがBlinkへのフォークを発表するとこれに追従することを発表し事実上のChromeと変わりはありません。
Opera GX – ゲーミングに特化して新ブラウザ

Opera GXは主にゲーマー向けのWebブラウザです。通常のOperaと同様の機能に加えてネットワーク・RAMリミッターが搭載されており、メモリの使用量を制限したりネットワークの帯域制限を行うことでゲームのパフォーマンスに影響を与えないようになっています。
この機能は、ゲームをやらない人にとってもかなり有用なものです。Opera GXのベースとなるChromeはマルチプロセスアーキテクチャを採用しており、タブ一つ一つが独立したプロセスとして動作します。これにより、クラッシュ耐性は高くなりますがRAM領域を大量に確保されると言う問題もあります。
Opera GXのRAMリミッタを利用することにより、RAMがブラウザだけで占有されることを防止できます。
Opera Neon – 次世代への挑戦

Opera NeonはOperaが打ち出した次世代のコンセプトブラウザです。非常に斬新且つ革新的なUIを備えており今までのWebブラウザでは考えられないほど直感的な操作が可能でした。
このブラウザはあくまでもコンセプトであり、アップデートは行われませんでしたが、Opera Neonで実験された一部機能はOperaにも搭載されました。
Edge – 新しくなったMicrosoftの再挑戦

EdgeはInternet Exploreの代替としてMicrosoftが発表しました。VB ScriptやSliverlightなどレガシーなインテグレーションによって肥大化していたTridentレンダリングエンジンやJScriptをスリム化しEdge HTMLレンダリングエンジンとChakra JavaScript VMに置き換えました。
MicrosoftはEdgeを新たにChromiumベースに置き換えることを発表しWindowsに加えてLinuxやmacOSをサポートすることを発表。これにより事実上、EdgeはOpera同様、全く新しいブラウザに生まれ変わることになりました。
Brave – プライバシー重視の独自路線ブラウザ

BraveもChromeをベースとしたWebブラウザです。強力な広告・トラッカーブロック機能を備えており、追跡型の広告からユーザーのプライバシーを保護します。
Vivaldi – 古き良きOpera

Vivaldiは元Operaの社員によって立ち上げられたプロジェクトです。
処理系はCEF(Chrome Embedded Framework)と言うChromeをアプリケーションに埋め込む形で作られており、実質Chromeと言っても良いでしょう。
Kinza – Chromeに日本のホスピタリティを

Kinzaは日本の会社が開発している珍しい国産ブラウザです。このブラウザはレガシーChromeと同様のUIを備えている他、独自の機能が多数あります。
処理系はChromeと同様のBlink+V8ですがChromeのベースは69.0.3497.100と古いため外観を含めレガシーChromeという印象です。
SRWare Iron – Googleのトラッキングからの開放

SRWare Iron (アイロン)はドイツのSRWare社が開発しているWebブラウザです。ユーザーインターフェースおよび処理系もChromeと同一です。
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